住まいの空気をデザインする!植物の力で快適空間を創る
1. 住まいの空気環境を考える
家の中の空気は、私たちの健康に大きな影響を与えます。特に、ホルムアルデヒドやベンゼンなどの有害物質は、家具や建材から発生し、シックハウス症候群の原因になることも。そこで注目されているのが、自然素材ですがさらに注目したいのが空気を浄化する植物です!
2. NASAの研究と植物の空気清浄効果についての知見
NASAの1989年の研究では、特定の植物がホルムアルデヒドやベンゼンを吸収することが確認されました。後の研究では、根や土壌の微生物が有害物質を分解する働きを持つことが分かっています。
しかし、現代の環境科学では、植物単体の空気清浄効果は限定的であり、換気や空気清浄機との組み合わせが重要とされています。2025年現在、植物を活用した室内環境の改善が注目されています。
3. 暮らしを変える!空気を浄化するグリーンプラント
研究で示された空気浄化効果が高い植物を紹介します!
- スパティフィラム(ホルムアルデヒド・ベンゼンの除去)
- ドラセナ(幸福の木とも呼ばれ、ホルムアルデヒドを吸収)
- ポトス(ホルムアルデヒドの除去能力が高い)
- キク(ベンゼンやアンモニアを除去)
- サンセベリア(夜間に酸素を放出し、空気を浄化)
- オリヅルラン(ホルムアルデヒドを吸着する能力が高い)
4. 工務店としての提案:住まいに植物を取り入れるアイデア
植物の力を最大限に活かすために、住まいの設計に工夫を加えるのがポイントです。
✅ 高さのあるサンルームで開放的な植栽空間を実現
屋内でも植物が元気に育つ環境を整えることで、リラックスできる開放感のある空間を創出できます。Kamiok Houseのインドアクライメート住宅では、大型植栽を取り入れたサンルームを設計し、自然と調和する住まいを設計しています。
✅高さ5m以下で育てやすい屋内樹木の候補
住まいに適した屋内用の高木を選ぶことで、空気浄化効果やインテリアとしての魅力を活かせます。例えば、次のような樹木が屋内で育てやすいです。
🌿 ソヨゴ → 常緑樹で、葉が密集しているため微細なホコリをキャッチする効果がある。
🌳 ヒメシャラ → 落葉樹でありながら、葉の表面が空気中の汚染物質を吸着するとされる。
🍊 フェイジョア → 空気清浄効果についての明確な研究はないが、葉が厚く、湿度調整に貢献する可能性がある。
🌲 常緑ヤマボウシ → 葉が広く、光合成による酸素供給が期待できる。
🏡 オリーブ → 二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する能力が高いとされる。
これらの樹木は、空気清浄機のような即効性はないものの、室内環境を整える効果が期待できます!
特に、ソヨゴやヒメシャラは微細なホコリをキャッチする能力があるため、屋内環境の改善に役立つかもしれません。
✅ 植物を設置しやすい窓際スペースを設計
窓の配置を工夫し、植物に十分な日光を当てながら室内の温度調整も行う設計を取り入れることができます。大きな植栽を活かす場合は、窓の高さや向きを調整し、植物が自然光を最大限吸収できる環境を作るのがポイントです。
✅ 壁材や床材との組み合わせで湿度調整
植物の蒸散作用を活かして室内の湿度を安定させるために、調湿効果のある壁材や床材を使用することが有効です。植物と建材の相乗効果によって、快適な空気環境を作ることができます。
✅ インドアクライメートの考え方を住まいに応用
屋内に大きな植木を配置することで、空気清浄・湿度調整・心理的な安定感を得ることができます。単なる観葉植物ではなく、建築設計の一部として組み込むことで、住まい全体の快適性を高めることができます。
5. まとめ:植物と住まいの調和を考えよう
住宅の快適性は、空気の質にも影響されます。住まいの設計に植物の力を活かすことで、健康的で自然に優しい空間を実現できるのではないでしょうか。